鋼構造物の素地調整に関する調査研究小委員会
委員会概要
【小委員会名称】
鋼構造物の素地調整に関する調査研究小委員会
【活動の目的】
大気環境に曝される鋼構造物では、飛来海塩や凍結防止剤などの塩類の付着に起因した重度腐食が多数報告されている。重度腐食が一旦、生じると塗替え塗装時の素地調整で塩類を含むさびを完全に除去することは困難となることから、再劣化も多く報告されている。また,重度腐食した耐候性鋼はさび層が強固で緻密なため、従来の素地調整法では鋼素地を蘇生することが極めて困難である。さらに、金属溶射については塗装に比してより高品質の鋼素地調整が求められる、CFRPによる補強の際にはガルバニック腐食や接着界面劣化によるCFRP 材の剥離が懸念されるなど、素地調整に求められる性能や課題は多種多様である。
鋼構造物を経済的かつ効果的に長寿命化していくためには、前述の鋼素地調整に関する課題を解決し、防食性能と力学性能を長期間維持していくための鋼素地品質を確保することが重要になる.そこで,本委員会では、既設鋼構造物の素地調整に着目し、塗膜、金属溶射、耐候性鋼、CFRP 材の接着を対象とした各素地調整関連技術の鋼構造物への適用性、留意点や課題に加え、最新の知見や新技術などに関する情報を取り纏める。
委員会構成
| 役職 | 氏名 | 勤務先 |
|---|---|---|
| 委員長 | 貝沼 重信 | 九州大学 |
| 幹事長 | 石井 博典 | (株)横河ブリッジホールディングス |
| 委員 | 青野 祐也 | 本州四国連絡高速道路(株) |
| 委員 | 青柳 裕之 | (株)川金コアテック |
| 委員 | 天羽 嘉津志 | (株)宇佐美商会 |
| 委員 | 池田 真平 | 福岡北九州高速道路公社 |
| 委員 | 池田 龍哉 | 池田工業(株) |
| 委員 | 石川 敏之 | 関西大学 |
| 委員 | 石川 雅人 | (株)ドーコン |
| 委員 | 稲田 博史 | 宮地エンジニアリング(株) |
| 委員 | 内田 大介 | 法政大学 |
| 委員 | 大澤 隆英 | (一社)日本塗料工業会 |
| 委員 | 大屋 誠 | 松江工業高等専門学校 |
| 委員 | 折笠 智紀 | 首都高技術(株) |
| 委員 | 勝原 宙 | 本四高速道路ブリッジエンジ(株) |
| 委員 | キム アラン | 九州大学大学院 |
| 委員 | 金 仁泰 | Pusan National University |
| 委員 | 木村 僚希 | (株)川金コアテック |
| 委員 | 小寺 健史 | 極東メタリコン工業(株) |
| 委員 | 坂本 達朗 | (公財)鉄道総合技術研究所 |
| 委員 | 櫻井 俊太 | 日鉄ケミカル&マテリアル(株) |
| 委員 | 鈴木 啓悟 | 福井大学 |
| 委員 | 田中 俊介 | (一社)日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所 |
| 委員 | 冨山 禎仁 | (国研)土木研究所 |
| 委員 | 豊田 雄介 | 西日本高速道路(株) |
| 委員 | 中山 太士 | 嵯峨野観光鉄道(株) |
| 委員 | 西村 美紀 | 阪神高速道路株式会社 |
| 委員 | 服部 雅史 | 中日本高速道路株式会社 |
| 委員 | 濱崎 有也 | 山川産業(株) |
| 委員 | 広野 邦彦 | NEXCO西日本イノベーションズ(株) |
| 委員 | 藤田 和久 | 光産業創成大学院大学 |
| 委員 | 藤本 大輝 | 東海旅客鉄道(株) |
| 委員 | 前田 真利 | (一財)電力中央研究所 横須賀地区 |
| 委員 | 三浦 正純 | (一財)土木研究センター |
| 委員 | 山下 和也 | ヒノデホールディングス(株) |
| 委員 | 楊 沐野 | 九州大学大学院 |
| 委員 | 百合野 博光 | (株)横河ブリッジ |
| 委員 | 吉野 恵一 | 東京電力ホールディングス(株) |
| 委員 | 和田 新 | 首都高速道路株式会社 |
| 委員 | 和田 公輝 | 大日本塗料(株) |
Last Updated:2026/04/07
活動内容
【WG活動】
以下の7つのWGで活動しています。
WG1:手工具・動力工具 (主査:和田新委員)
WG2:ブラスト (主査:服部雅史委員)
WG3:新技術 (主査:藤田和久委員,豊田雄介委員)
WG4:塗装 (主査:佐々木雄多委員)
WG5:耐候性鋼 (主査:大屋誠委員)
WG6:金属皮膜 (主査:阿南猛委員,前田真利委員)
WG7:CFRP(主査:石川敏之委員)
【重点研究課題】
鋼構造委員会の2023年重点研究課題に採択され,以下の研究を実施しました。
研究名称:素地調整品質評価のための腐食鋼材の材料化学分析
研究概要:
重度腐食部位の素地調整が不十分であることに起因して,塗替え塗装後の早期に塗膜下腐食が局部的に発生・進行する場合が多く,部材破断に至った事例も報告されている.このような課題に対し,当委員会では重度腐食部位に各種素地調整法を適用した後の素地を分析した上で,再劣化を生じさせないための素地品質を確保するための施工方法を提案することを目的として活動を進めている.この目的を達成するため,重度腐食した鋼板に対して各種素地調整法を適用した後の素地面を科学的に分析し,素地の品質を定量的に評価した.
2023年度に引き続き,鋼構造委員会の2024年重点研究課題に採択され,以下の研究を実施しています。
研究名称:
鋼構造物の付着塩分測定に関する新しい提案方法に関する機器製作とその実装における信頼性評価のための科学分析
研究概要:
重度腐食部は表面に凹凸があることから,現状では通常の電導度法やブレッセル法による塩分測定の適用が困難である。そのような課題に対し,ここでは,ブレッセルパッチ貼り付け面を簡易に平滑に仕上げる機器を開発することで,重度付着部位の素地調整後の塩分測定を可能とすることを目標とする。機器を開発したのち,重度腐食面に対して試験施工,試験測定を実施し,イオンクロマトグラフでCl等のアニオンを分析する。
【委員会開催履歴】
第1回委員会:2023年6月27日(土木学会講堂)
第2回委員会:2023年9月7日(土木学会講堂)
第3回委員会:2024年1月18日(九州大学)
第4回委員会:2024年6月18日(東京塗料会館)
第5回委員会:2024年10月17日(横河ブリッジホールディングス本社)
第6回委員会:2025年6月3日(土木学会講堂)
第7回委員会:2025年9月4日(土木学会講堂)
第8回委員会:2026年1月9日(横河ブリッジホールディングス本社)

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